数学I

【図解】必要条件と十分条件

必要条件と十分条件
管理人

管理人のトイトブルクです。
本記事に興味を持っていただき、ありがとうございます。

皆さんは数学Iで登場する必要条件と十分条件について、整理ができていますか?

本記事では、図解をすると必要条件・十分条件の関係が直感的に捉えられるというお話をします。

必要条件・十分条件とは?

必要条件・十分条件という言葉に馴染みのない方のために、必要条件と十分条件の定義を述べておきます。

必要条件・十分条件の定義

\( P \Rightarrow Q \) のとき

  • PはQの十分条件である
  • QはPの必要条件である

言葉だけだと、矢印の向きと必要条件・十分条件の関係が直感的にわかりません。丸暗記しようとすると混乱しがちです。

図解して必要条件・十分条件を整理しよう

「必要条件・十分条件」の意味が抽象的な言葉でわかりにくければ、具体的な図でわかるようにしましょう。

次の図をご覧ください。

必要条件・十分条件の図解
必要条件・十分条件の図解

上の図で、PはQの中に完全に入っていますが、QはPの中に完全に入っているわけではありません。

点\(a\)と点\(b\)を見ていただければよりわかるかと思います。点\(a\)はPにもQにも入っていますが、点\(b\)はQにしか入っていません。

Pの内側の点は自動的にQの内側に入ります。

言い換えると「PならばQの条件を十分に満たしている」ことになります。これが十分条件です。

次にQの内側の点はPの内側に入るとは限りません。しかしPの内側に入るためには最低でもQの内側に入る必要があります。

言い換えると「Qを満たすことはPを満たすのに必要な条件である」ことになります。これが必要条件です。

上の図で\( P \Rightarrow Q \) の矢印の根元は内側、先端は外側と考えましょう。

必要条件・十分条件の問題を図解で解く

では実際の問題をどのように図解で解くか、やってみましょう。

[練習問題]
以下の空欄に当てはまる言葉を選択肢a, b, c, dから選べ。
ただし\( x, y\)は実数とする。

(1) \( x = 2 \) は \( x^2 = 4 \)の(  )。
(2) \( x^2 = 4 \) は\( x = 2 \)の(  )。
(3) ひし形であることは長方形であることの(  )。
(4) \( x^2 + y^2 = 0 \)は\( x = y = 0 \)の(  )。

a: 必要条件である
b: 十分条件である
c: 必要十分条件である
d: 必要条件でも十分条件でもない

(1)と(2)をまとめて解きます。
\( x = 2 \)はこれ以上単純にできません。
次に、\( x^2 = 4 \) より \( x = -2 または x = 2 \)です。

以上を図にするとこうなります。

練習問題(1)と(2)の図解
練習問題(1)と(2)の図解

\( x = 2 \Rightarrow x^2 = 4 \)は成り立ちます。しかし\( x^2 = 4 \Rightarrow x = 2 \)は成り立ちません。(反例:\( x = -2 \))

以上より「\( x = 2 \) は \( x^2 = 4 \)の十分条件である。」、「\( x^2 = 4 \) は\( x = 2 \)の必要条件である。」と言えます。
【答】 (1) b (2) a

(3) ひし形と長方形の定義を覚えていますか?
ひし形は「4つの辺の長さが等しい四角形」
長方形は「4つの角がすべて等しい四角形」です。

以上を図にするとこうなります。

練習問題(3)の図解
練習問題(3)の図解

ひし形だからといって長方形とは限らず、長方形だからといってひし形とも限りません。

たまたま両方の条件を満たす(正方形になる)ことはありますが、一方がもう一方の条件を含む関係にはありません

したがって「ひし形であることは、長方形であることの必要条件でも十分条件でもない」と言えます。
【答】(3) d

(4) \( x^2 + y^2 = 0 \) が成り立つとき、\( x^2 = 0 \) かつ \( y^2 = 0 \) ですから、\( x = 0 \) かつ \( y = 0 \) です。

以上を図にするとこうなります。

練習問題(4)の図解
練習問題(4)の図解

2つの円が一致しています。\( x^2 + y^2 = 0 \) ならば \( x = y = 0 \) であり、\( x = y = 0 \) ならば \( x^2 + y^2 = 0 \) でもあります。

こういった関係を「必要十分条件である」といいます。
【答】 (4) c

まとめ

必要条件・十分条件の図解
  • 条件P, Qをできるだけ簡単にする
  • 条件P, Qを図に描く
  • 狭い円→広い円が十分条件、その逆が必要条件になる

いかがでしたか。抽象的な「必要」「十分」という言葉を暗記するより、「図解する」ことで必要条件・十分条件の判断がつきやすくなります。

管理人

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が少しでもみなさまのお役に立てればうれしく思います。